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金に狂った男の末路!「兜町の風雲児 中江滋樹 最後の告白」の書評・レビュー

こんにちは!なっしー( @megane_toushi )です。

かつて「兜町の風雲児」と呼ばれていた方が、六畳一間のアパートで無くなったというネットニュースを見て、なにそれ?と思ったのが興味を持ったきっかけ。

本書「兜町の風雲児 中江滋樹 最後の告白」を通読しましたがものすごい人生。文字通りジェットコースターの様な生き方。金に狂ったら人生おかしくなるよ!という忠告に使えるお手本のような。

とにかく面白くて200ページの本を一日であっという間に読み終わってしまいました。

お金を稼ぎまくって使いまくっているそこのあなた!中江滋樹のようになりたいのですか?なりたいなら結構!続けなさい。

けどもし、このままじゃまずいかも?と思っているなら一読することをおすすめします。

なにをした人なの?

中江滋樹は若干22歳で会社を設立し、個人投資家から資金を募って数百億円を動かし、毎晩銀座の高級クラブや赤坂の料亭に通い我が世の春をお謳歌しているときに警察に捕まり、服役、出所、また失敗、最後は六畳一間のアパートで火事により亡くなる、という少し書いただけで激動の人生を送られた方です。

凄い人生遍歴

会社設立後の交友関係として、当時の大物政治家や財界人が登場するのでそれだけでも面白いのですが、とんでもない人生遍歴なので簡単にそちらをご紹介します。

高校生で利益数百万

父親が京都の地場証券会社に勤めていた関係で、小学5年という圧倒的速さで株を購入し始めます。その後、高校では短波ラジオで相場を聞き、父親を通じて取引を行って一時数百万の利益を出すという怪物。

22歳で投資ジャーナル設立

若干22歳で投資ジャーナルという投資レポートを雑誌で発行する会社を設立し、1978年に東京へ進出。自身も株の運用を行って仕手筋となります。

毎日銀座で2~3,000万円使うという恐ろしい金銭感覚。そんな事する人が昔は大勢いたのでしょうか?1985年生まれのわたしでは想像することすら難しいです。

1984年 30歳で家宅捜索

が、そんな生活も長くは続かず。損失を補うために始めた手法が詐欺に当たるということで家宅捜索を受け、会社が無くなります。

一時的にヨーロッパへ逃亡しほとぼりが冷めてから帰国。裁判を経て1989年35歳で懲役6年の実刑が確定します。

1994年 40歳で返り咲きを狙う

出所後40歳で再び東京にオフィスを構え、返り咲きを狙います。

おおっぴらに個人投資家からお金を集めることができなくなってしまったので、グレーなことに手を出し始め、手形の裏書保証をして譲渡していた先が暴力団で、1998年にその手形が不渡りとなってしまい、今度はアメリカに逃亡します。

2003年 50歳で日本に強制送還

アメリカで遊んで1億円使い切ったら死ぬつもりだったそうですが、結局ビザが切れたことによる強制送還で日本に帰ってくることになります。

ヤクザに命を狙われているのでは?と思うところですが、どうやら損はさせていないということがわかり、無事に日本で生活を続けます。

なぜ損はさせていないことになったのか、という部分は本書では説明されません。

2020年 66歳で亡くなる

赤坂、銀座での豪遊。派手で華麗な人脈、と20から30代を駆け抜けてきましたが、最後は六畳一間のアパートで焼死するという結末です。

こんな人生、誰が想像できます?事実は小説より奇なりってよく言いますけど本当にそうですね。

あとがき

ここで記載した内容は本書のほんのほんのほんの一部です。

大物政治家として田中角栄、当時のテレ朝の専務、芸能人、パソナの会長などなどとんでもないメンツが登場します。

国策で逮捕された本人が言っていますが、もう少し工夫して組織としてしっかりした会社にする、ということはできなかったのでしょうかね。

相場を読む力は実際あったのでしょうし、しっかりした方針でお金を集めて運用していればまともな会社になったでしょうに。

管理がザルだったようなので、遅かれ早かれ脱税等で逮捕されていたのかもしれませんが。

本人へのインタビュー形式なので同情的になっているのかもしれませんが、「もったいないな」という思いが強いです。

ベンチャーキャピタル的発想や交友関係を考えるとまともな発想、お金の使い方をしていたなら本当にウォーレン・バフェットやジム・ロジャーズみたいになれたように感じます。

株の遠心力に振り落とされた哀れな人。と単純に受け止めるのではなく、なにか戒めやお金に対する考え方を改めさせられる本でした。