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中国はアフリカで嫌われている?データ上はまったく嫌われていない現実

こんにちは!なっしー( @megane_toushi )です。

アフリカの経済成長に合わせて中国が影響力を強めようと、インフラ投資を積極的にしているのは良くニュースでみますよね?

日本では、中国が現地の思惑を無視した投資を大規模に行っているため、環境破壊や使えない製品が多く、中国はアフリカの人から嫌われている、という報道を目にします。

果たして本当にそうなのでしょうか?

具体的に知りたかったので、【アフリカを見る アフリカから見る(白戸圭一著)】を読了しました。

紹介されているデータが2014年や2016年のもので、少し古いのですが、結論から言うと嫌われていません。

6割以上のアフリカ人が中国に肯定的です。

本書では、アフリカの発展、アフリカの行く末、中国の影響、アフリカから見た日本を主な内容としてアフリカ駐在経験のある著者の実際に目で見た私見と、データをもとにした解説が書かれており、アフリカ関連の書籍としては一見の価値ありです。

成長著しいアフリカですが、その原動力は人口です。

サハラ砂漠以南のアフリカ49ヶ国をサブサハラ・アフリカというそうで、本書では人口を説明する際もサブサハラ・アフリカという言葉が使われます。

サブサハラ・アフリカとは北アフリカを除いた国(ただしスーダンは含む)のことを指し、北アフリカは他のアフリカの国より発展している傾向にあるため、それらを除いてサブサハラ・アフリカとしてデータを見る、というわけです。

アフリカの人口増加

直近の人口増加率として、2017年に国連が発表した世界人口予測による2010年~2015年の世界各地域との比較です。

・世界平均 1.19%
・アジア 1.05%
・欧州 0.1%
・北米 0.75%
・ラテンアメリカ 1.13%
・サブサハラ・アフリカ 2.74%

アジアも中国、インドで増加しているのだろうと思っていましたが、サブサハラ・アフリカの増加は圧倒的。

2100年には世界人口は111億8436万人になり、サブサハラ・アフリカでは40億175万人になると予測されています。

世界の1/3がアフリカ人というわけです。

日本の人口減少は?

いろんなところで言われてますが、日本は人口が減り続けます。

2011年から人口減少社会に転換していて、もはや反転回復は困難。

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が2017年4月10日に発表した「将来人口推計」では、女性の出生率が現行水準の1.44%だったとしても、2053年には1億人を割り、2065年には8808万人になってしまいます。

年間70万人ずつ人口が減っていくという、70万都市が1年で消えると想像すると恐ろしい事態です。

人口統計ほど正確な統計は無いともよく言われているので、大企業経営にとってもはやアジア以外にもアフリカ進出は必須ですね。

わたしの母は、日本は教育無償化や育児手当もあって、少子化対策をしっかりしている、と言うのですが・・・。出生率はあがらず、人口は減り続けている結果が出ている以上、国の少子化対策はことごとく失敗していると考えざるを得ないです。

なにを根拠にしっかりしていると言っているのやら。数値の結果にコミットしないからですね。野田聖子少子化担当大臣に期待しています。

中国はアフリカで嫌われていない

中国は自国の経済成長と並行してアフリカ進出も急拡大させています。

2001年~2015年の15年間でサブサハラ・アフリカから中国への輸出は11倍、中国からの輸入は12倍と急拡大。

2017年の中国の対アフリカ直接投資は430億ドル。日本は約90億ドルと約5倍の差。

2000年から3年に1回、中国主催でとアフリカ協力フォーラムが開催。(日本も93年からアフリカ開発会議を開催)

最近の欧米や日本では「新植民地主義」としてアフリカの対中感情悪化を伝える報道があり、著者の白戸圭一先生はその報道に対してデータで反論します。

2014年イギリスBBCの調査で、世界24ヶ国で無作為に抽出された各国1000人に対して、世界の主要国に対して「肯定的か否定的どちらの影響を世界に与えているか?」という質問が行われています。

アフリカではナイジェリア、ガーナ、ケニアが質問対象となっており、中国に肯定的だった割合は以下の通りです。

・ナイジェリア 85%
・ガーナ 67%
・ケニア 65%

対中感情は一部の人にとっては悪化しているのでしょうが、概ね肯定的だということがわかります。

2016年、世界銀行などが後援している「アフロ・バロメーター」が発表した対中感情に対する大規模な調査のデータも載せられています。

対象はアフリカ36ヶ国、54000人なのでかなり信頼できるデータであることがわかります。

以下、質問に対する結果です。

強い影響を与えている国

1.旧宗主国 28%
2.中国 23%

中国の影響

肯定的 63%

中国の経済支援

良い 56%

中国の印象を良くしている要素

1.インフラ投資や開発 32%
2.製品の安さ 23%
3.ビジネス投資 16%

中国の印象を悪くしている要素

1.製品の低品質 35%
2.雇用を奪う 14%
3.資源の収奪 10%
4.土地の収奪 7%
5.中国人の態度 6%

以上のように、2016年でも63%が中国に対して肯定的、印書を悪くしている要素としても「製品の低品質」が原因で、報道にあるように「雇用を奪う」「資源の収奪」がメインの理由ではないことがわかります。

ここからは私見ですが、中国の印書を悪くしている要素を日本の突破口として政府や企業には対応してほしいですね。

中国のインフラ投資は肯定的ですが、やはり反発も根強そうです。中国が現地のことを考えた投資をしていない部分は後日必ず批判の声が膨らむはずです。

そんなとき、しっかりアフリカ人のことを考えて投資を続けた日本の評価が相対的に上がってくるはず。日本人は現地の声を無視した投資は絶対しないと信じています。

わたし個人でなにかできるかなーと考え、今後個別銘柄の投資判断をするときはアフリカへの投資を行っている企業が目につけば積極的に株を買うことくらいです。

微々たるものですが、人口が減少してしまう日本の発展になんとかつなげて欲しい思いです。