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取材・執筆・推敲 書く人の教科書 古賀史健著の書評・レビュー

こんにちは!なっしー( @megane_toushi )です。

主に投資関係で学んだことをアウトプットするためにブログを書いていますが、どうせ書くならしっかり書き方を学んでから実践したいと思い、その名もずばり「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」という本を読んだのでその感想・レビューです。

この本はこういう人におすすめです!

  • ライターの仕事に就こうとしている、もしくは就いている人
  • ブログで情報発信したいけどどう書けばいいかわからない人
  • 書くことでコンテンツを作っているすべての人

ブログはわたしのような書くことのド素人でも「書いたこと」を世間に向けて好評できる素晴らしい仕組みですが、こんな記事誰が読むの?というサイトに巡り合うこともありますよね。

わたしはウェブ業界どっぷりなので、検索結果の5ページ、6ページ、たまには10ページぐらいまで行くことがあるためそういうサイトを目にする機会が多いです。

わたしの書いている記事も、客観的に見てまずお金を出してまで見ようと思わない内容ですが、ゆくゆくそうなればいいな!という思いと、ブログコンテンツとしての質も上げたいなという思いもあり、手にとった次第です。

500ページ近い分厚い本ですが、読んで正解でした。

たぶん一生に渡って何回も読み返すことになろうと思います。付箋もつけまくりましたしノートにメモもしまくりました。

わたしは書くことを仕事にしていないのに大きい感銘を受けたので「ライター」という職業を選択されている方からするとバイブルでしょう。帯いある通り100年後まで残りそうです。論語と算盤のように。

ウェブでは特集ページを「コンテンツ」と呼んでいます。SEO対策で、コンテンツの質を上げろ、コンテンツを量産しろ、という話もよく聞きます。漠然としてますね。コンテンツって一体何なのでしょう?

古賀史健さんの説明を引用します。

お客さんの存在を前提にしていること。そして、お客さんの「たのしみ」や「よろこび」に主眼が置かれていること。つまりは、自分よりもお客さんを優先していること。この原則を守って作られたものは、全てコンテンツだ。大衆文学、エッセイ、コラム、ハリウッド映画、ポピュラーミュージック、ゲームソフト、あるいはナイキの限定版スニーカーからビックマックまで。

古賀史健著 取材・執筆・推敲 書く人の教科書 ダイヤモンド社 2021年

なるほど。わたしの知識の定着を目的にしたこのブログはコンテンツではない(笑)ということがわかりました。投資の失敗か成功がいずれ誰かの楽しみになればいい!

さらに古賀史健さんは「コンテンツ」にひつような要素を示してくれています。それは以下の6つの要素で作られる2つの三角形が重なった部分です。

  • パッケージングの三角形
    1. 人・・・誰が語るか
    2. テーマ・・・何を語るか
    3. スタイル・・・どう語るか
  • 価値の三角形
    1. 情報の希少性
    2. 課題の鏡面性
    3. 構造の頑強性

こう見ると、わたしのこのブログは何がテーマでどういう情報の希少性があるのか?と考えさせられました。プロではないので徐々に方向性を修正していきます(笑)

各項目について細かく具体例を示しながら説明が続きます。

構成を考えるときに桃太郎の絵を使う

構造の頑強性の説明に桃太郎の絵を使っています。抜けにくいチラシが挟まってるな、と思ったらこの本で構成の説明に使われている部分でした。危うくちぎってしまいそうになります。

誰もが知っている桃太郎のストーリーを説明する絵が30枚載せられていて、ここから10枚だけ選んで桃太郎を説明せよ、と読者にお題が出されます。まさに教科書。

わたしはしっかり初見で以下を選択しました。
②④⑧⑫⑯⑳㉒㉕㉘㉚

古賀史健さんの選択肢とは一致しませんがそこまで大外ししていないことにちょっと嬉しい気持ちになる。著者が言いたいのは映像から文章の構成を考えよ、ということです。これで書くべきでないことを削ぎ落とすことができます。

次は本自体の構成の説明で「百貨店」を例にされています。百貨店は誰でも一回は行ったことありますよね?廃れてきていると言われて久しいですが、いまでも高級感漂う雰囲気が好きでたまにふらっと行きたくなります。

桃太郎もそうですが、皆が知っている身近なものを例に説明されているので普遍的です。ただし、100年後に百貨店が残っているとは思えないのでここだけは古賀史健さんに指摘をしたいポイントでした。(きっと残っているとお考えなのでしょうね!)

原稿をつくるときの具体的なテクニック

書く、ではなく「つくる」になっているのは本書を読めばわかりますのでぜひ読んでみてください。

具体的で参考になるなと思い、赤線を何でも引いた箇所が原稿づくりで必要になる「レトリック」の説明部分です。

なかでも映像的比喩では類似を使うこと、オノマトペを禁止すること(別の言葉か比喩に置き換える)という部分。ウィットに飛んだ比喩はセンスの問題だと思ってました。

会話でも文章でも比喩が上手い人は「おもしろいな」と思わせられます。わたしはそういう比喩のセンスが無いので文章もつまらんし会話もつまらん工夫のしようが無い、センスが無いからしょうがない、と諦めてました。

が、映像を浮かべて類似で比喩を考えればよい、と。

こんな具体的なこと誰か教えてくれました?学校の国語の先生教えてくださいよ。投資を教えてくれない教育と一緒ですよ。

誰でも使えるうまい比喩の考え方だと衝撃でした。会話で使うのは修行が必要ですが、文章であればじっくり考えることができます。

もう一つが「オノマトペ」の禁止

「オノマトペ」。この言葉自体知りませんでした。発音的に和製英語かと思いきや語源は古代ギリシャだと。「じろじろ」や「つるつる」など状態や動きを音で表現した言葉のことを言います。

これは無意識で使っています。ただ、これは使わないほうが良いという話も聞いたことがありませんでした。この本ではじめて知ったことが多いです。

優れた書く人は自分で学び取ってるのでしょうね。で、技術がない人は読みにくい文章になってしまうと。読み手としてもこの本に出会えてよかったと思える部分です。読み方の意識が変わるきっかけになりそう。

あとがき

本当はもっと書いてアウトプットしたいのですがあまり細々書くと感想ではなくなるのでこの辺で終わっておきます。

書くという行為にこんな裏があったのか!や、そんな緻密な計算が行われているのか!(そうではない本もあるということですが)という舞台裏を見せてもらった感じです。

映画撮影の舞台裏を覗いたような読後感がありました。

そして、教科書らしく、「自分でもできるかもしれない」と思わせてくれます。そんなことできるかい!と言いたくなるような本ではありません。

以前読んだブログ術大全に記載されている内容と一部重複しているところがありそこも面白い点でした。

何のために書くのか、課題を共有するため読みやすくするにはどうしたら良いのか、というところがほぼ同じことを言っています。それだけこの2つの本が本質に届いているということでしょう。

わたしはブログを書く(つくる)行為しかしていませんが、どちらも今後末永く活用させていただきます。ありがとうございました。